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関空の水質環境浄化に関する提案

   
関西国際空港2期工事における「海洋の空(うつろ)」による環境創造についての提案

 月や地球の引力、波浪や太陽光、生態の生命力等、自然のエネルギーを利用して水をきれいにし、埋め立て荷重を軽減し、沈下を抑え、事業費を節減する関西国際空港の工費の節減と環境創造についての提案を平成12年1月に提言した。
 
 
関西国際空港2期工事の工費削減と「海洋の空(うつろ)」による環境創造についての提案の表紙
 
 
関西国際空港2期工事の工費削減 と「海洋の空(うつろ)」による環境創造 についての提案



2,000.1.19




「海洋の空(うつろ)」研究グル−プ
代表者 赤井一昭
 
関西国際空港2期工事の「海洋の空(うつろ)」による環境創造についての提案書
 
平成12年1月19日

関西国際空港株式会社

代表取締役社長 御巫清泰 殿

「海洋の空」研究グル−プ
代表者 赤井一昭
関西国際空港2期工事の「海洋の空(うつろ)」による
環境創造についての (提案)

記について下記別添の通り提案致します。
 
 
西国際空港2期工事の「海洋の空(うつろ)」による工費節減と環境創造に ついての提案(書) 1式別添


2.参考資料
海洋の空(人口環礁)による水域浄化システムの開発 平成9年5月 「海 洋の空」研究グル−プ     1冊 
 
以上
 
 
図−1関西国際空港概要図
 
水域のうつろを利用した浄化水路の構想

多空隙を有する透過堤を浄化堤と言い、浄化堤によって囲い締め切られた水域を「水 域のうつろ」と言う。水位変化の度に浄化堤を透過したきれいな水が「水域のうつろ」 を構成する浄化堤にそって設置された水路を通じて流出入する水路を浄化水路と言う。
従来のうつろによる水域の浄化システムと、海洋のうつろを利用した潮流発生装置に より、きれいな水に流れを発生させ、きれいな水の移動を可能にようとするものである。
 
 
図−2−(1)構想の平面図(1)
 
図−2−(2)構想の平面図(2)
 
図−3 浄化水路の横断図
 
図−4 浄化水路の拡大図
 
図−5 浄化水路よる盛土荷重軽減の比較図
   
1.海域環境の浄化
多空隙を有する透過堤を浄化堤と言い、浄化堤によって囲い締め切られた水域を「海洋 の空(うつろ)」と言う。
図−2−(1)に示すように、水位変化の度に浄化堤を透過したきれいな水が「海洋 の空(うつろ)」を構成する浄化堤にそって設置された水路によって流出入する水路を 浄化水路と言う。
この考えは、従来のうつろによる水域の浄化システムと、海洋のうつろを利用した潮 流発生装置を組合せた新しい考えであり、水域の浄化システムによって水をきれいにし、 きれいな水に流れを発生させ、きれいな水の移動を可能にようとするものである。
したがって、閉鎖性水域を締め切る事によって水域のうつろを構成し、閉鎖性海域内 の浄化、浄化水路の浄化、泉州海域や大阪湾浄化えの貢献(外水域の浄化)を水質環境 浄化について提言するものである。

1).閉鎖性海域(約200×1,800�u)内の浄化
水位変化のある水域を、浄化堤で囲い締め切られた水域を「海洋のうつろ」と言い、 図−2に示すように、閉鎖性水域を浄化水路(図−3浄化水路の横断図)で囲み、鎖性 水域図−2−(1)は開口部を浄化水路を残して締切堤(鋼矢板や浄化堤等)で締切り 「海洋のうつろ」(約200×1,800�u=360,000�u)を構成することによって閉鎖性水域(3 60,000�u)の潮汐のエネルギ-を水質浄化に利用することが可能である。
潮位変化の度に浄化水路を通じて、浄化堤で囲われた「海洋のうつろ」(360,000�u) 内に浄化堤を透過しながら流入させることにより、礫間接触酸化の作用により流入する 水がきれいになる。

さらに浄化堤で囲われた「海洋のうつろ」の水域は波も無い流れも無い静穏水域で巨 大な沈殿池として沈降作用が活発に行われ、沈降浄化によりきれいな水となる。
また、浄化された「海洋のうつろ」(360,000�u)内はサンライトホウルとして太陽 光が海底深く透過し、水中に発生する藻類により光合成作用が活発に行われ水中に大量 の酸素を放出し、溶存酸素が豊富になると共に大量の窒素、燐を吸収する。
このような作用により蟹、海老、ごかいや魚介類等の生態が豊富になり、生態循環が 活発に行はれるようになる。
更に、これらの要因が重なり海底のヘドロの浄化も促進される。

2).浄化水路の水質浄化
先に述べたように、水位変化のある水域で、多空隙を有する浄化堤によって囲い締め 切られた水域のうつろの浄化堤にそって水路を設置し、水位変化の度に浄化堤を透過し た浄化されたきれいな水が浄化水路を通じて流出入させることにより、きれいな水の流 れを発生させるものである。
引潮時、図−2−(1)又は図−2−(2)の平面図で、閉鎖性水域を浄化水路(図 −3浄化水路の横断図)で囲み、鎖性水域の開口部を浄化水路を残して締切堤(鋼矢板 や浄化堤等)で締切る「海洋のうつろ」(約200×1,800�u=360,000�u)を構成すること によって浄化堤を透過したきれいな水が浄化水路に流出し浄化水路の水を浄化する。
一方上げ潮時、外洋の水を「海洋のうつろ」内に取り込む為には、図−2−(1)又 は図−2−(2)の外洋に面する浄化堤を透過し、浄化したきれいな水を浄化水路に取 り込み、浄化水路により閉鎖性水域の「海洋のうつろ」の近くまで移動させ再度「海洋 のうつろ」を構成する浄化堤を透過させ「海洋のうつろ」内に流入させる。
このような浄化水路は図−3及び図−4の詳細図によっても明らかなように、捨石堤 や捨て石護岸によって構成されており、流路における強力な接触酸化が期待いできる。  さらに外洋に面した浄化堤によってごみ、オイル等汚染物の浄化水路に対する流入も 防止できる。
このような浄化水路を活用することにより、従来の水域のうつろによる静穏浄化水域 に新たな水の流れを発生させると共に、海洋うつろを利用した潮流発生装置の原理を利 用して大量のきれいな水を輸送することが可能である。

3).外水域の浄化(泉州海域や大阪湾浄化えの貢献)
このように浄化水路を通じて関西空港の泉州海域や大阪湾に流出する浄化されるきれ いな水は、(空ろ内の潮位差の平均を1mとすれば)日量約112万トン が放出されることになり、(水量的には堺市〜岬町(10市3町)に至る南大阪湾岸流 域全体の下水処理水量約100万トン/日に匹敵する)莫大な水処理を行って、しかも 汚泥は一切出すこと無く、生態循環の中で全て処理され、魚介の餌として漁業資源に還 元する。

閉鎖性海域の「海洋の空(うつろ)」(約200×1,800�u×1m)=360,000〓/潮汐
浄化水路(延長約5,000m×(水路+浄化堤巾)約40m×1m)=200,000〓/潮汐
1潮汐 合 計                    560,000〓/潮汐
日 量               2潮汐×560,000〓 =1,120,000〓/日

さらに外水域においては、捨て石堤は緩傾斜の護岸であり砕波による波浪曝気効 果も期待できる。
更に、このような埋め立て地を包囲する浄化水路は埋め立て地内から流出や滲出汚水 水を直接外海に放流せず、浄化水路で受け止めることによって、関西国際空港海域環境 について万全の対策と言える。


2.飛沫の防御
海水のしぶきが飛散しテレビのアンテナや自動車等の精密機械に被害を与える。
海洋を基地にする飛行機と内陸部を基地にする飛行機では、海洋を基地にする飛行機 の痔命が半減する事が報告されており、航空安全上注目すべき報告である。
台風などに波頭が固い構造物に当たると空中にしぶきが飛散し、飛沫が拡大する。
今回提案している浄化水路は外水域において図−4に示すように捨て石堤の上部工の コンクリト構造物を取除いた、低い緩傾斜の捨て石堤で、台風時などの越波した波頭は 浄化水路に落ち波浪のエネルギ−を消滅させるため飛沫現象が発生しにくい構造となっ ており、航空機や管制機器等の精密機械に及ぼす影響も少なくなると考えられる。

3.コンクリ−ト構造物や盛土資材の節減
図−4盛土端部の詳細図に示すように、盛土端部に浄化水路を設置することによって 盛土端部のコンクリ−ト構造物や盛土材料が節減される。

4.埋立による盛土荷重の軽減
図−5の浄化水路よる盛土荷重軽減の比較図に示すように、現況の埋立地造成に比較 して�@端部盛土荷重軽減、�Aコンクリ−ト擁壁の軽減等埋め立て荷重が盛土端部で約3 00トン/mの盛土荷重が軽減され、端部のコンクリ−ト擁壁で�u当たり約50トンの 上債荷重が30トン余に軽減される。
これによって、埋め立盛土による地盤沈下の軽減に役立つ、またこれらの盛土の地盤 改良工事は現在既に施工中で、これらの地盤改良工事は全て安全側に働く。
中でも、1期工事部側の2期工事の盛土の上債荷重が軽減されることにより、1期工 事の連れ込みによる地盤沈下が軽減し安全側に働くものと考えられる。

 5.防災効果
上記に示す浄化水路の設置により、盛度端部の上債荷重の大幅な低減によって、地盤 沈下を低減し、なかでも1期工事の連れ込みによる地盤沈下の被害を防止すると共に、 台風時に外水域における越波のキャビテイションによる波圧や浄化水路により引き波を 防止し、防災的な効果が高められる。

6.建設事業費の節減

7.ランニングコスト
しかも、これらの莫大な水処理に要するランニングコストは風や太陽光、月や地球の 引力、生態の生命力等の莫大な自然のエネルギ−をシステム的に利用するものであり、 このために誰からも請求されることがなく利用者や国民の負担が軽減される。

8.静穏浄化水域(うつろ)の利用
1)浮体構造物への利用
2)漁業資源、レジャ−への利用

9.あとがき
このような「海洋の空(うつろ)」は海の怪物としか言いようがなく、この技術を関 西国際空港2期工事に伴う閉鎖性水域の有効に利用することにより、新しい水域の環境 創造を推進すると共に、経費の削減、防災や機器管理の安全、更には浮体構造物や漁業 資源や海洋レジャ−等の技術として、20世紀に向けての新たな海洋開発の短著となる と信じています。
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