潮位変化のある水域を堤体構造で囲う囲繞水域を
「海洋の空(うつろ)」と言う。
本来、 「うつろ」とは中国の思想で、「うつろ」とは「空」であり「無」である。
万物を生みだそうとする根源である。すべての対立を超越し 抱擁し、万物と一体と
なって「漠」として有るか無しの存在である。うつろだから物が入れられる。フイゴの中は
うつろだから働けばいくらでも風が吹きでる。うつろこそ、「無」から「有」。
即ち、 「海洋の空(うつろ)」は、海洋に発生するすべての「悪」(津波や高潮、波浪や潮汐、赤潮、油汚染、河川汚濁、下水排水等の海洋汚染、河口閉鎖等の漂砂、飛沫、海洋の外敵に至る)を「無」(静穏、浄化水域を創造)にし、「無」(これらのエネルギーを有効に利用し、生態循環を活発にして)から「有」(観光レジャーや海洋牧場など)を生む。
海域の環境創造と開発の基本的な技術である。